[PictureNo.067]墓守
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| 墓守 |
墓から起き上がった女性を描いたので、今度はそのお墓を管理する人々を描こうかなと思ったのがそもそもの始まりでした。
あと、そろそろ若者を描きたいな、とか。
この絵は1年前のものです。
丁度描いている時期に震災があり、ノートPCでちまちま進めたりもしました。
なにせテーマが暗いので、1ヶ月程描かなかったりもしています。
「これからは明るくて、せめて「生」をテーマにしたような絵を描いていこうかな」
なんてことも考えさせられました。
作業の途中経過を書きますので、興味を持たれた方は続きをどうぞご覧下さい。↓
最初に思いついた雰囲気をスケッチしたものです。
初めは横に老人がいたんですね。
この墓守の子は老人と暮らしている、という設定の名残です。
このままでも面白かったのですが、取り敢えず女の子と森を集中して描こうと決めました。
ちょっと凝ったというか、繊細な衣装を描いてみたかったので、
一旦モニタの前から離れてノートに落書きしました。
私はどういうわけかモニタの前に座ってしまうと、
個人的に描き易いために顔ばかり描き進めてしまったり、
デザインを考えるのが億劫になってしまいます。
このスケッチでは、「こんなかんじでどうかなー」という思いつき(上の列)と、靴のシルエットやデザイン候補を描きました。
こちらのスケッチでは、ポーズをつけてみた時の全身の印象を確認したり(左上)、
袖や裾の詳細を決めています。
髪型や顔の雰囲気も描いていますが、線で描くとなぜか漫画っぽくなります。
こんなポーズかな?
そしてもりもりと描いてゆきます。
ノートに詳細を描いたようなレースについてはまだ我慢して、
明暗に気をつけたり、ボリューム感が出るように祈ったり、
女の子以外の背景を頑張って描きます。
とにかく「暗い森に白い女の子」という印象を大事にしたかったため、
女の子が殆どのっぺりしています。
とても直したくなりますが、まだ我慢。
興味の無い物から描く、というのが、絵全体の完成度を上げる個人的なコツです。
背景<足<胴体<手<顔
こんな順番で描き進めます。
背景を進めます。
女の子の衣装については、大体の明暗が決まれば、後はレースやシワの描き込みで見応えが出ると思いますので、この絵に飽きる前にとにかく背景を描きます。
その辺で撮った写真を使って手っ取り早く質感を与えてしまいます。
レースを描く際は、体のボリューム感がある程度決まってから、
味付けのような気持ちで別レイヤーでのっけました。
完成の数日前の画像です。
ほぼ完成と同じ程度ですが、背景の右奥の明るい部分が気に入っていたため、
そこを際立たせるには女の子をもっと逆光にする(暗めにする)必要が出てきました。
女の子を白くしたい。でも背景に差す光も目立たせたい。
こんな矛盾した欲求をいつも抱えています。
最初に決められたらもっと短時間で描けるし、見やすい絵になりそうなものですが、
それはおいおいやれたらいいなということで…。
で、完成。
みて下さってありがとうございました〜。










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